腰痛・ギックリ腰

腰痛が難治性と考えられているのは、腰痛治療が単純ではないからです。
ご安心ください。ヘルニアや脊柱の異常があるからではありません！
ヘルニアや脊柱間狭窄症は健康な人(痛みがない人)にもあることが分かってきましたので、これらの診断を受けても落ち込まないでください。腰痛原因のほとんどが腰の筋肉ですから。

ではなぜ難治性なのか？
腰部の筋肉は太く硬く強靭で、皮膚に近い浅い所の筋肉から内臓近くの深い所まで多くの筋肉があるので、どの筋肉を傷めているか特定するのに一苦労するからです。
なので、一つ一つ筋肉に刺激を与えていき、どの筋肉に一番反応があるか、探し当てるのが鍼師の使命であり、お医者さんがしないような仕事をしているわけであります。

そして、ギックリ腰。
ギックリ腰とは、腰の中で何が起こっているのか？
じつは腰を支えている重要な筋肉が『ツった』状態なのです。

体でよくツル筋肉と言えば、ふくらはぎではないでしょうか？
激しい運動のしすぎでふくらはぎがツってしまいアキレス腱を伸ばして治したりしませんでしたか？
中後年の方だと寝ている時に足をツる経験をした人がいるかもしれません。
これが筋肉の痙攣《ケイレン》というものです、同じような現象が腰の筋肉で起こっているわけです。
足の筋肉は、自分でなんとか対処できるかもしれませんが、
腰の筋肉だと、太く強靭ですので一人で伸ばしたり、ほぐしたりがたいへん困難です。
そのため、痛みを数日引きずることが多々あるわけです。

そこで登場するのが、長めの鍼です。
鍼は痙攣した筋肉に刺すと、瞬時に緩み、動かせるまでになります。
シップや鎮痛薬に頼っていても、時間がかかるだけですよ。